« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »

2009年3月

2009/03/31

TOKIO 外信不足・イニシアル入〈T〉印  ○TO/T

よく見かける局に限って、なかなか踏ん切りがつかず、いつまで経っても平凡なものしか入手できないものだ。

  

イニシアル入〈T〉印’シリーズの5回目。

 

●●●●●

 

              厚手唐草連合はがき2銭ドイツ宛・料金1銭不足  

   料金不足証示印: イニシアル入〈T〉印 ○TO/T  1897.4.27

    

     S090330a_2

         ※画像はクリックで拡大します。

                      

               S090330b

     

 

東京のイニシアル入〈T〉印直径約16ミリで、他局のものより一回り大きい。また、イニシアル文字(TO)が他局よりも大きく線が太いのも特徴。自分の経験に限って言えば、横浜局よりも多く見かけるような気がする。

 

外信を集め始めて間もないころに切手展のブースで求めたはがきで、特記することは何もない極々平凡な使用例。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/28

縦書丸一印セレクション 17 : 新小判15銭の大型印

縦書丸一印の文字は、後期になると粗雑なものが多くなるが、初期は丁寧に彫られている。特に、大型印の場合は作り易かったせいか極めて整った字体になっていて、大型印の魅力を倍加させている。

 

‘額面別大型印’の5回目。今回は15銭。

   

●●●●●

    

    郵便局・大ⅢK1型  大和國/高田  明26.10.12

                 S090327a

  

  郵便電信局・大ⅡK1型  紀伊國/和歌山  明25.11.19

                  S090327b

    

   郵便電信局・大ⅢC(大郵電)型  鹿兒島 明26.2.15

                  S090327c

 

15銭は、5・8銭よりは多いが4・10銭よりはかなり少ない。この額面では、2枚目の郵便電信局・大ⅡK1型が珍しい

 

        

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/26

小型20ミリ・NAGASAKI/JAPAN 印色変更時期 (2)

小型20ミリ印の‘年号’のうち‘1888’と‘1889’は紛らわしいものが多く、特に注意が必要である。他の中継印や着印等で確認できるエンタイアでは問題ないが、単片のデータを採る場合は、特に鮮明なものを除いては台切手や印色、これまでの確認データにも充分留意しなければならない。

 

‘小型20ミリ・NAGASAKI/JAPAN 印色変更時期’の2回目。今回は、茶印の最初期データ

 

●●●●●

 

               U小判5銭ペア貼アメリカ宛2倍重量書状  

  中継印: 小型20ミリ・NAGASAKI/JAPAN・茶色 1888.11.25

    

    S090326a

   S090326b

       ※画像はクリックで拡大します。

                      

           S090326c

        

 

カバー表面に押されている3種類の印(他は熊本の丸一印とYOKOHAMA/JAPANの硬質茶印)の年号部分がすべて不鮮明だが、YOKOHAMAの印が硬質茶印であることと、裏面の中継・到着印から1888.11.25の使用と分かる。

 

秋元コレクション本によるこのタイプの茶印の最古データは1889.1.16。このカバーのデータはそれを約2か月近く遡る。

  

前回紹介の‘黒印最後期データ’は1888.10.15なので、データ未確認の空白期間は40日余り。この間に黒印から茶印へ印色が変更されたことになる

 

  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/24

縦書丸一印セレクション 16 : 新小判10銭の大型印

‘縦書丸一印’は、新入手品のため2回ほど脇道にそれてしまったが・・・、ここで軌道修正。

 

‘額面別大型印’の4回目。今回は10銭。

   

●●●●●

    

    郵便局・大ⅢK1型  丹波國/綾部  明25.9.15

                 S090324a

   

     郵便電信局・大ⅡK1型  肥後國/熊本  データ不明

                  S090324b

      

    郵便電信局・大ⅢC(大郵電)型  細島 明25.12.-

                  S090324c

    

 

10銭は、4銭以上の額面では4銭に次いで大型印が見られる。‘郵便局’印は集めるのに苦労はないが、‘郵便電信局’印の状態の良いものは難しい

 

        

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/20

小型20ミリ・NAGASAKI/JAPAN 印色変更時期 (1)

カテゴリー‘外信日付印’では、ここからしばらく小型20ミリ印のうち、データ的に貴重なもの・稀少タイプ・日付表示バラエティーなどを紹介する。

 

●●●●●

 

               U小判5銭貼アメリカ宛長崎パクボー書状  

 差立証示印: 小型20ミリ・NAGASAKI/JAPAN・黒色 1888.10.15

    

    S090320a

     ※画像はクリックで拡大します。

                      

           S090320b

       

 

長崎でパクボー扱されSHIP印が押された米宛書状。残念ながら封の右端に開封時の破れがあり、貼付の5銭切手も4分の1(消印に関係ない部分)ほど欠けているものを他の切手で補修してある。

 

イニシアルN(N/8A)で抹消され、小型20ミリ・NAGASAKI/JAPAN・黒色印が差立証示印として押されているが、問題はそのデータ。

  

秋元信二郎コレクション本では、イニシアルN(黒印)+小型20ミリ・NAGASAKI/JAPAN・黒印の確認最後期データは1888.9.24。同著では、「1888年10月から12月にかけての長崎の差立便がまったく出てこない」とある。

  

このカバーのデータは、1888.10.15小型20ミリ・NAGASAKI/JAPAN・黒色印及びイニシアルN・黒印の最後期データとなる。

 

  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/16

酒田地震における縦書丸一印の応急使用

ジャパンの‘本命’(Lot.685)で、20年来の憧れの使用例。

●●●●●

 

         郵便受取所・月ⅡC型 印刷局銘小判1銭はがき印面抹消使用  

                酒田/濵町  明27.10.25

     S090316a

     S090316b

           ※画像はクリックで拡大します。

                      

          S090316c

  

      

明治27年10月22日、秋田・山形地域にマグニチュード7(推定)の大地震(酒田地震[庄内地震])が発生、酒田局は焼失した。このとき、焼け残った濵町郵便受取所を仮局所にし、同所の縦書丸一印を郵便用日付印に代用して業務を再開したと推定される。

 

このはがきは、地震3日後(10.25)の印面抹消使用例で、文面も震災に関するもの。このような使用例のあることを初めて知ったのは、『丸一型日付印1888-1909(JAPEX'88記念出版)』で、それ以来20年の間憧れ続けた使用例。

 

縦書丸一印が普通郵便物に使用された例はほとんどが単なる‘誤用’であり、このように縦書丸一印を使わざるを得ない事情を伴った例は極めて少ない。これこそ真の意味での‘郵便使用’

 

使われた消印のタイプは‘郵便受取所・月ⅡC型’であるが、郵便受取所では年型から月型への移行が遅れた局が多く明治20年代の月型の使用例は少ない。このデータ明27.10.25はこのタイプの最古データである。さらに印色について言えば、郵便受取所の褐色印はほとんど見かけない

 

いろいろな意味で‘珍しさ’のいっぱい詰まった使用例である。

 

    

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/13

外信抹消印図鑑 No.7 : 横浜・リング十字 YH77D

分類の難しい抹消印の場合、台切手の種類や用紙が判別の大きなキーポイントとなることも多い

  

●●●●●

  

              横浜・リング十字  YH77D

 

                  Ⅰ期                

        S090314a  

                エスパルト紙 P.11s×10

 

                  Ⅱ期                

        S090314b

                 木綿紙(茶紙) P.10

    

   

直径約21ミリの細いリングに細い十字を組み合わせたパターン。大きさが普通サイズ切手の横幅とほぼ同じなので、切手上にフルストライクされたものは少ない。

 

この消印は、1877年に1度使われた後、3年以上たってから再び使用されるという変わった使われ方がされている。

 

上掲の画像でⅠ期としたものは、最初期に使われたと思われる印影で、リングや十字部分に歪みのない整った姿をしている。台切手はエスパルト紙。この時期の使用例は、1877.5.11の旧小判5銭貼米宛カバー(秋元コレクション)が知られているのみである。

  

Ⅱ期の方の台切手は木綿紙なので、当然1880年に再使用された時期の印影。この時期の印影では、リングや十字部分に歪みが見られるものが多い。歪みがあることから、十字部分の材質は金属製とみられているが、リング部分もその可能性がある。使用例は、1880.8.12~12.3まで数点確認されている。旧小判切手では、3・50・茶1・紫2銭、他の額面でも薄紙や木綿紙に押された印影は確実にこのⅡ期のものとなる

  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/11

朝鮮國/元山郵便局・年ⅢK1型 最新データ

dotechandesu氏から、氏が今回の「ジャパン」でご落札されたロットに含まれていたという縦書丸一印をお譲りいただいた。

当HPで、このタイプの‘更新データ’になるのをご確認されてお声をかけていただいたもの。

 

そこで急遽、新しいカテゴリー‘貴重更新データ’を作り、第1回とした。ここでは、更新データのうちで特に大切なものを載せていく。

   

●●●●●

  

                   朝鮮・郵便局・年ⅢK1型

            朝鮮國/元山   明30.9.29

                   S090311a

  

    

元山の年ⅢK1型のこれまでの確認データは明治25.5.26~29.12.23。今回のものは30.9.29で、これまでの最新データを大幅に更新した。

 

明治30年10月、朝鮮は国名を「大韓帝國」と改称し、それに伴って消印上の国名表記も「韓國」と改められた。これはその直前のデータであり、元山では国名表記変更までこのタイプが使われたことになる

 

面白いことに、元山には下に掲げた画像のように、明治28年9月の‘月ⅡK型’が存在する。つまり、元山では年型と月型が併用されていたことになる。同時期の朝鮮の郵便局には他に‘仁川郵便局’があるが、仁川では年型と月型のクロスしたデータは確認されていない

  

                   朝鮮・郵便局・月ⅡK型

             朝鮮/元山   明28.9.-

                   S090311b

    

 

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2009/03/09

KOBE 外信不足・イニシアル入〈T〉印  ○KO/T/CTMS

日付印でも証示印でもそうだが、古いタイプから新しいタイプに替わる‘過渡期’には、それらの‘混合タイプ’のようなものが現れることがよくある。

  

イニシアル入〈T〉印’シリーズの4回目。

 

●●●●●

 

             厚手唐草連合はがき3銭ドイツ宛・料金1銭不足  

料金不足証示印: イニシアル入〈T〉印 ○KO/T/CTMS 1898.1.2

    

    S090309a_3

      ※画像はクリックで拡大します。

                      

             S090309b

      

 

神戸のイニシアル入〈T〉印。上部の円の直径約14ミリ。印色は、抹消日付印と同じゴム印特有のネズミ色がかった黒色。ご覧のように、この印はこれまで紹介の他局の印と異なり、円の下方約6.5ミリのところに‘CTMS’が組み合わされている。CTMSの文字は、全体が斜体で、Cが他の文字よりも大きく逆にSは小さいのが特徴的。

 

最初にこの印を見た時は、円形の部分と‘CTMS’は別々に押されたものかと思っていたが、どうやらこれ全体で1つの印顆のようだ。1900年1月のカバーでも全く同じ特徴を持つ同じ印顆と思われる印があり、これは、普通のタイプと次の時代のタイプ(※横に押されている紫色の横浜のT印)との交代期に現れた混合タイプと思われる。このようなものは、他局ではまだ見ていない。

  

神戸局には、円形部分だけの普通タイプもあり、西野本では1892年の使用例の写真が掲載されているが、自分は未収であるので今回のシリーズでは省略する。

  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/07

縦書丸一印セレクション 15 : 新小判8銭の大型印

大型印の少ない額面の美印の場合、オークションでは、縦書丸一印コレクターや地元印収集家のみならず、伝統郵趣の方も加わっての激しい奪い合いとなる。その結果、とても追い切れないようなところまで競り上がってしまうことも多い。

 

‘額面別大型印’の3回目。今回は8銭。

   

●●●●●

    

    郵便局・大ⅢK1型  備後國/上下  明26.5.23

                 S090307a

 

    郵便電信局・大ⅡK1型  肥前國/長崎  明25.3.21

                  S090307b

     

   郵便電信局・大ⅢC(大郵電)型  八幡濵 明25.10.18

                  S090307c

   

 

8銭の大型印は5銭よりは多いが、4・10銭よりははるかに少ない。この額面も2・3枚目の‘郵便電信局’印は極稀少。

 

        

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/04

中型年号4字・NAGASAKI 茶印 - Ⅱ期

‘中型年号4字印の色変わり’シリーズの最終回。

 

●●●●●

 

                  ロシア宛薄手唐草連合はがき3銭 

    差立抹消印: 中型年号4字・NAGASAKI 茶印  1891.3.22

    S090305a

      ※画像はクリックで拡大します。                     

         S090305b

 

              

               単片抹消例:  1891.4.26               

         S090305c

  

 

長崎局中型年号4字印の茶印は、東京よりも多いが横浜よりはかなり少なく、やはり‘誤用’としか思えないほどしか存在しない。エンタイアはもとより、単片上の印影でさえなかなか見つからない。このⅡ期(※前回の記事参照)の茶印のデータは、1891年3月1日・3月22日・4月19日・4月26日・6月10日を確認している。

 

紹介の連合はがきの印面抹消使用例では、3月22日に押された茶印の局名が不充分だったためか、翌日の23日に黒色のインクで余白に再度押印されている。

 

   

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/02

縦書丸一印セレクション 14 : U小判5銭の大型印

4銭以上の額面に大型印が確認されているのは、‘郵便局’と‘郵便電信局’のものだけである。

国内の‘郵便支局’・‘郵便電信支局’と在外地(清国・朝鮮)の大型印は4銭以上の額面には1枚も見つかっていない

 

‘額面別大型印’の2回目。今回は5銭。

   

●●●●●

    

    郵便局・大ⅢK1型  大和國/御所  明25.9.19

                  S090303a

 

  郵便電信局・大ⅡK1型  但馬國/出石  明26.10.23

                  S090303b

     

    郵便電信局・大ⅢC(大郵電)型  都城 明25.10.4

                  S090303c

 

   

5銭の大型印はどのタイプも少ない。特に、2・3枚目の‘郵便電信局’印は珍品!

        

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/01

中型年号4字・NAGASAKI 茶印 - Ⅰ期

NAGASAKIの年号4字印は、大きく次の2つの使用時期に分けられる。

   Ⅰ期・・・1889.11.14~1890.8.4

   Ⅱ期・・・1891. 2.26~1892.5.18

Ⅰ期とⅡ期に挟まれた空白期間は小型20ミリ印が使われている。

   

Ⅰ期・Ⅱ期それぞれの期間の茶印の例を順に紹介する。今回はⅠ期。

   

●●●●●

  

        中型年号4字・NAGASAKI 日付表示‘月/日/年’

   

     1889.11.14   NAGASAKI中型年号4字印最古データ

               S090301a_2

     

 

                1889.11.16

                 S090301b      

  

   

日付表示が上から‘月/日/年’の順になっている印影で、長崎中型年号4字印使用開始当初に使われたと思われる。印色はかなり黒味が強いこげ茶色。使用データは、1889.11.14(長崎年号4字印最古データ)と11.16を確認している。

 

この最初期タイプの使用例はごく少ないので、初めて目にする方も多いと思う。因みに、‘西野本’・‘秋元コレクション本’では共に載せられていない。日付違いで2点入手できたのは‘幸運’以外の何物でもない!

 

‘最古データ’のものは旧小判4銭だが、長崎年号4字印の押された旧小判切手は珍品クラス。長崎中型年号4字印の現在確認されている最古データは1889.11.14。5厘以外の旧小判切手は同月末で使用禁止となるので、禁止以後の例外的使用を除けば、旧小判切手と長崎年号4字印が出会う期間は17日間しかない

 

  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »